診療科/内科
栄養管理と摂食嚥下について

栄養管理と摂食嚥下に関する取り組み

栄養状態が悪いと治療を行ってもなかなか回復できず、手術の後に感染症や合併症を起こしてしまうこともあります。逆に、早期に栄養状態を改善することで、症状の悪化を防ぎ、治療期間を短縮することや回復を早めることが可能になります。そこで当院では、多職種でチームを組み、患者さま一人ひとりの状態に合わせた栄養管理と摂食嚥下に関するアプローチを実施しています。

NST(栄養サポートチーム)について

医師・看護師・リハビリスタッフ・管理栄養士・薬剤師など多職種からなるチーム「NST(栄養サポートチーム)」を組み、栄養状態を良好に保つお手伝いをしています。

NSTの役割

入院される際、1人1人に対し栄養管理が必要か否かの判定をして、適切な栄養管理がなされているかをチェックします。このとき、栄養状態が良くないと判定された患者さまに対して、最もふさわしい栄養管理方法の指導や提言を行います。このことは合併症の予防や早期発見、また病気そのものの改善にもつながります。

NST回診

週1回、栄養管理を必要とする対象患者さまに対し、医師や管理栄養士を中心とした「NST」(栄養サポートチーム)が回診を行い、患者さまのお話をうかがうとともに、各職種が専門的な視点で意見を交換しながら栄養療法等に関する方針を検討します。

各種栄養コンサルテーション

病棟スタッフより、栄養管理について相談を受けます。

摂食嚥下の取り組み

「食べ物をみつけて、口に入れてゴックンと飲み込む、食べる」という一連の流れの中でどこかに不都合が生じた状態を、摂食嚥下障害と言います。普段なにげなく行っている「口から食べる」ことは、生命維持のための栄養・水分補給だけでなく本来的な欲求に基づく行為で、精神面の安定にもつながり、「生きる力」となります。当院では、患者さまに食べる喜びを取り戻していただくとともに、生活の質を向上したいという思いから、病院を挙げて活動しています。

  1. 視覚・聴覚などから食べ物を認知する
  2. 食べ物を口に取り込み、噛んで飲み込みやすい形にする
  3. 食べ物をのどに送り込む
  4. 食べ物をのどから食道へ送り込む
  5. 食べ物を食道から胃へ送り込む

摂食嚥下機能の検査

摂食嚥下障害の疑いがある場合、嚥下機能を評価する検査を行います。結果をもとに、安全な食事の摂り方を決定します。

VE(嚥下内視鏡検査)

鼻から直径3.5mm程度の細い内視鏡を挿入し、のどの中の飲み込む動作(のどの動きや水分・食物の残り方など)を直接映像で観察します。コンパクトな検査器材なのでご自宅を訪問して検査することも可能です。

VF(嚥下造影検査)

食品にバリウムを入れ、実際に食べる様子をレントゲン検査で調べます。水分や食物を口に運んでから胃まで到達するまでの一連の機能の評価ができます。

摂食嚥下機能に不安を感じたら

まずは看護相談外来へどうぞ。ご家族さまからの相談も受け付けています。通院が難しい方には内科医師が往診に伺うことも可能です。ご自宅はもちろん、介護保健施設・医療機関などへも伺います。VE等による嚥下機能評価を行います。

また、歯の治療や口腔ケア・義歯調整は摂食嚥下障害の予防と治療に欠かせません。通院が難しい方には歯科医師・歯科衛生士がご自宅や施設を訪問します。

看護相談外来  摂食・嚥下相談

診療日時/お問い合せください(完全予約制・応相談)

事前にお電話でのお問い合わせをお願いします。

担当看護師

摂食・嚥下障害看護認定看護師
清水 紀代美(富山西リハビリテーション病院)

摂食嚥下往診

診療日時/お問い合せください(完全予約制)

担当医師

内科医師(日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士)
川端 康一

訪問歯科診療

診療日時/お問い合せください(完全予約制)

担当医師

歯科医師
刀塚 絵理、高桜 大輔

ご予約・お問い合わせ

地域サポートセンター TEL:076-461-7730