個々が着実に成長できる教育支援体制で、専門職として、社会人として成長していけるよう支援しています。
― 教育目的 ―
看護部理念、組織の目標にそって人として成長し、
看護専門職業人として、生命の尊厳と人権を尊重した
質の高い看護を提供できる人材を育成する
新人教育
1年間のステップアップ計画
新人看護師が、看護の知識・技術を着実に身に着けられるよう、実践的な教育プログラムを計画しています。集合研修と現場での指導によって看護師としての自己成長を深め、地域社会に貢献できる看護実践者を目指します。
4月 職場に慣れる
- 新規採用者研修
- 看護技術研修
- ローテーション研修
5・6月 業務に慣れる
- 1ヶ月の振り返り
- プリセプターとの交流会
7~9月 夜勤業務に慣れる
- 夜勤業務開始
- 3ヶ月の振り返り
10~1月 独り立ちの時期
- 受け持ち患者を持つ
- 6ヶ月振り返り
2・3月 2年目に向けてのステップアップ
- 1年の振り返り
プリセプター制度
新卒看護師には1年間、先輩看護師(プリセプター)がマンツーマンで指導・教育をしています。学生から社会人へと新しい環境に変化し、戸惑うことも多くあるかもしれませんが、指導だけでなく精神面でも支えとなれるようにプリセプターとの交流会なども行い、相談しやすい環境づくりにも取り組んでいます。また、プリセプターだけでなく、スタッフ全員で支えるという意識のもと、新人看護師の技術面・精神面をサポートしています。
キャリア形成
人として、看護師として着実に成長していくため、キャリアラダー制度に基づき継続的な教育支援を行っています。社会・地域のニーズを捉え、質の高い看護実践と一人ひとりが思い描くキャリアデザインが実現できるよう、段階的な研修で看護品質を磨いていきます。
キャリアラダー
下記4つの力を伸ばすために計画されたOJTや集合研修を通して、確実なステップアップを目指します。また、スペシャリスト(認定看護師・特定看護師)や管理者としてステップアップするためのマネジメントラダーも取り入れ、一人ひとりが目指す看護師像に近づけるようにサポートしています。
- 基本的資質・態度
自立し行動する力 - 看護実践能力
ニーズをとらえる力、ケアする力、協働する力、意思決定を支える力 - 組織的役割遂行能力
マネジメントする力 - 自己教育・研究能力
専門性を開発する力
ラダーⅠ
- 指導を受けながら看護を実践できる
ラダーⅡ
- 基本的な看護過程が患者の状況に応じて実践できる受け持ち看護師として自立した実践ができる
ラダーⅢA
- 患者の特性や予測も含めた看護過程が実践できるチームの中でリーダーシップを発揮することができる
ラダーⅢB
- チームのリーダーとして指導的役割を果たすことができる
ラダーⅣ
- 課題を見出し積極的に取り組むばかりでなく、組織横断的に活動できる予測される問題を見出し意図的に対応することができる
ラダーⅤ
- 理念や方針を理解し、顧客視点で看護単位を運営できる
きめ細やかな教育例
退院支援看護師育成研修(ラダーⅣ)
患者さんの在宅生活をイメージした退院支援ができるよう、退院支援に必要な領域に関する能力の向上を図ります。
訪問看護実習(ラダーⅡ)
在宅生活まで見据えた看護を展開できるよう、訪問看護に関わる多職種との連携を講義・実習を通して学びます。
スペシャリスト・資格取得支援
藤聖会グループでは、多くの特定看護師(看護師特定行為研修修了者)や認定看護師が専門性を活かして活躍しています。また、学会や研修会に参加する際の経済的サポートなど、資格取得に対してもグループとして全面的にバックアップしています。
認定看護師とその活動
高度化・専門分化が進む医療現場において、一人ひとりの患者さんの特徴に応じた看護を提供するためには、卓越した技術・知識などの高い専門性をもつ看護師による専門ケアが必要です。富山西総合病院では様々な分野の認定看護師が各フィールドで活躍しており、看護相談外来にも対応しています。
看護師特定行為について
富山西総合病院は、特定行為を行うための看護師を育成する「特定行為研修機関」に指定されており、下記に掲げる3区分の研修を行っています。
必須科目
特定行為区分 | 特定行為 |
---|---|
栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連 | 持続投与中の高カロリー輸液の投与量調整 |
脱水症状に対する輸液による補正 |
選択科目
特定行為区分 | 特定行為 |
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血糖コントロールに係る薬剤投与関連 | インスリンの投与量の調整 |
循環動態に係る薬剤投与関連 | 持続点滴中のカテコラミンの投与量の調整 |
持続点滴中のナトリウム、カリウム又はクロールの投与量の調整 | |
持続点滴中の降圧剤の投与量の調整 | |
持続点滴中の糖質輸液又は電解質輸液の投与量の調整 | |
持続点滴中の利尿剤の投与量の調整 |
研修を修了した特定看護師は研修で学んだアセスメント能力を活かしながら、藤聖会グループ内の各病棟や外来、訪問看護など、さまざまなフィールドで活躍しています。
特定行為とは
特定行為とは医師の診療の補助であり、実践的な理解力・思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされるものです。医師からの手順書に基づき、認定を受けた看護師のみが以下の38行為21区分のいずれかを行うことができます。
特定行為の実施の流れ
特定行為の実施により、タイムリーなケアの提供が可能になります。
認定看護師・特定行為研修修了者(2024年10月時点)
分野・区分 | 人数 |
---|---|
特定看護師 | 20名 |
― 特定行為「栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連」 | 20名 |
― 特定行為「血糖コントロールに係る薬剤投与関連」 | 13名 |
― 特定行為「循環動態に係る薬剤投与関連」 | 3名 |
緩和ケア認定看護師 | 1名 |
感染管理認定看護師 | 1名 |
乳がん看護認定看護師 | 1名 |
がん薬学療法看護認定看護師 | 1名 |
摂食・嚥下障害看護認定看護師 | 1名 |
呼吸器疾患看護認定看護師 | 1名 |
認知症看護認定看護師 | 1名 |