診療科/放射線科
乳腺の検査

乳腺の検査

マンモグラフィ
FUJIFILM AMULET Innovality

X線を用いて、乳がんの有無を調べる検査です。乳房を挟みながら薄くのばして圧迫し、複数の方向(MLO:内外斜位方向とCC:頭尾方向)から撮影します。触診ではわからないような細かい石灰化(白い点)を描出するのに優れています。

また、従来のマンモグラフィ(2D)に加えて、トモシンセシス(3D)の撮影が可能です。

トモシンセシスは、乳房を多方向から撮影し、収集した複数のデータを再構成する新しい撮影技術です。1回の撮影で通常のマンモグラフィ(2D)画像とトモシンセシス(3D)画像を得ることができます。日本人女性は、乳腺が全体的に白く写る高濃度乳房(デンスブレスト)が多いとされていますが、トモシンセシスを撮ることにより、今まで重なった乳腺に隠れて診断が困難であった病変が見つけやすくなるため、病変の見落としや再検査の減少につながります。

当院では女性外来の専門エリアで撮影をすべて女性技師が行っています。

検査所要時間

10分程度〜

トモシンセシス2D
マンモグラフィ(2D)
トモシンセシス3D
トモシンセシス(3D)

乳腺バイオプシー装置
HOLOGIC社 Affirm Prone Biopsy System

この装置は、吸引式組織生検(VAB)を行うための装置です。この装置を使用して行う検査のことをステレオガイド下吸引式組織生検(ステレオガイド下VAB)と言い、マンモグラフィの検査をして乳房内に石灰化が見つかり、精密検査が必要と判断された方(カテゴリー3以上と判定された方)に対して行われます。

マンモグラフィと同様に乳房を圧迫しながら撮影を行い、病変(石灰化)の位置を特定し確認をしながら乳房に針を刺して乳腺組織を吸引採取します。採取した乳腺組織(石灰化)を顕微鏡で詳しく調べることで、乳がんかどうかを調べることができます。

ステレオガイド下吸引式組織生検(ステレオガイド下VAB)は、多くの施設ではアップライト式(椅子に座った姿勢で生検針が目の前を通る)が主流ですが、当院のバイオプシーシステムは腹臥位式(ベッドに横たわった状態)で検査を行うことができ、身体的にも心理的にも負担を軽くして検査を受けていただくことができます。また患者さまの体がぶれにくいため、検査部位が動いてずれることが少なく精度も安全性も格段に向上します。

経験豊富な医師と技師、看護師が連携をとりながら迅速に検査を行っています。

検査所要時間

平均20分程度

乳腺エコー
FUJIFILM ARIETTA 65LE

超音波を乳房に当て、組織を画像化し、乳房内部やリンパ節を検査します。乳腺組織の構造やしこりの有無・大きさ・硬さ・血流状態を知ることができます。

妊娠中の方でも検査をすることができます。また、乳腺が多い20・30歳代の方やマンモグラフィで乳腺が全体的に白く写る高濃度乳房(デンスブレスト)の方は、マンモグラフィにおいて腫瘤(しこり)が見えづらい可能性があります。マンモグラフィと乳腺エコー検査を併用して行うことで、より精度の高い乳がん検査が可能となります。

検査所要時間

5~10分程度

注意事項
  • 検査時は、専用の検査着に着替えていただきます。
  • 検査着を広げて検査を行いますので脱いでいただく必要はありません。
  • 検査中は両手を挙上して行います。肩痛のある方はお申し出ください。
  • 妊娠中の方でも検査可能です。

病変の硬さを色で表すことができます

血流やリンパの流れをカラーで2次元表示できます
  • 当院での乳房検査は、女性外来の専門エリアにて、専用の検査着に着替えて検査を受けていただきます。

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