胆石とは胆のうや胆管にできる結石で、結石がどこにあるかによってそれぞれの名称がついていて、胆管にあるときは総胆管結石といいます。胆石によって胆管がふさがれてしまうと、胆管や肝臓に細菌感染を起こしたり、膵炎などを引き起こすおそれもあり、緊急の治療が必要となることも多い病気です。
胆石症の方は増加傾向にあり、中年以降に多くみられます。その理由としては食生活の欧米化や生活習慣が影響していると考えられています。また、性別では男性よりも女性が多いといわれています。
胆石が胆のう付近にある場合は無症状のことが多いのですが、胆石が胆管をふさいでしまった場合、以下のような症状が現れる場合があります。
また、胆管がふさがり細菌感染が伴うと、発熱や黄疸(皮膚や白眼の部分が黄色くなったり、灰白色便、褐色尿などが現れる)、悪寒といった症状が出現します。
胆汁の成分であるコレステロールやビリルビンなどといった物質は本来胆汁の中に溶けています。しかし、これらの物質が過剰に排出されたり胆道に感染症などの疾患があることで、胆汁の中に溶けきれない時に胆汁の中で結晶となり石になります。様々な要因が考えられますが、体質や食生活が主な原因と言われています。
診断は主に血液検査と画像検査(CT、MRI)によって行います。
血液検査では、炎症の反応や肝機能の状態を調べます。
画像検査では、最も一般的な腹部超音波(エコー)検査やCT検査、MRCP(MRIを用いた検査)、内視鏡検査など患者さんの状態や症状によって検査を使い分け診断します。
胆道結石の治療法は結石のある場所で治療法は異なり、内視鏡的治療や外科的手術などの方法がとられていますが、総胆管結石の場合は内視鏡で結石を除去する治療を第一選択としています。近年は内視鏡による治療技術が進歩していることから、体への負担が少なく速やかに結石を除去することができるようになっています。
1.内視鏡で結石を取り出すための出口(乳頭部)を広げる
まずは内視鏡で引っ張り出す為に出口(十二指腸乳頭)を広げる必要があります。主に以下の方法があります。
a.内視鏡的十二指腸乳頭括約筋切開術(EST)
十二指腸乳頭から総胆管内にナイフを挿入し、高周波で乳頭括約筋を切開する方法です。切開することで総胆管内に処置具を挿入したり結石を取り出すなどの治療が可能になります。
b.内視鏡的乳頭大口径バルーン拡張術(EPBD)
十二指腸乳頭部にバルーンを挿入し、乳頭部を広げる方法で、ESTに比べて出血などのリスクが低いことが特長です。最近では大口径(10~20mm)のバルーンを使用することで(EPLBD)、今までは難渋した大きな結石や複数の結石でも採石をスムーズに行えるようになりました。
2.採石・砕石
十二指腸乳頭部の処置を行った後、大きな結石は砕石具で結石を砕いて(砕石)取り出します(採石)します。砕石の必要のない結石は砕かずに採石します。
リスクの一例として以下が挙げられます。しかし、40代前の人や男性にできないわけではありません。自身の生活習慣に問題があると感じている場合は一度見直してみましょう。
食事は規則正しく3食かつバランスの良い食事(特に脂肪の多い食事を控えること)と適度な運動を心掛けることが大切です。また、急激なダイエットは胆石のリスクを高める可能性があるので注意が必要です。
診療科によって休診の場合があります。事前に診療担当表をご確認ください。
ご予約のお問合せは10:00以降(乳腺外科、婦人科、眼科は月~金曜13:00以降、土曜10:00以降)にお願いいたします。
■「婦人科、乳腺外科、小児科、形成外科」は初めての方でもWebから予約ができます。
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